2023年は不安定な情勢が続いていたこともあって、電気代はどんどん値上がりしています。このまま本格的な夏を迎えるのが怖いくらいです。
そもそも電気料金はどのように決められていて、なぜ値上がりをするのでしょうか?今回は、電気料金が決まる仕組みと、電気代をできるだけ抑えるためのポイントについて解説します。
電気料金はどのように決まる?
まずは電気料金の内訳を見てみましょう。電気料金は、基本料金に加えて、電力量に付随する料金、燃料費調整費、再生可能エネルギー発電促進賦課金で構成されています。
基本料金+電力量料金単価×使用電力量+燃料費調整単価×使用電力量+再生可能エネルギー発電促進賦課金単価×使用電力量
燃料費調整単価がマイナスになる可能性もあります。基本的には電気を供給するために以下のようなコストがかかっており、電気料金はこれらのコストに左右されて変動します。
- エネルギーコスト
- 配送コスト
- 運営コスト
電気代が上がる理由は様々ですが、大きな要因は電力供給企業が使用するエネルギー(石炭、ガス、原子力など)の価格上昇でしょう。エネルギーを仕入れるために必要なコストは、ダイレクトに電気料金へ反映されます。
また、需要が高くなるほど電気料金は高くなる傾向があります。なぜなら、電力を蓄えておくことは難しいからです。需要と供給はリアルタイムで一致するのが望ましいのですが、需要が高い夏冬や昼間の時間帯には、電力を確保するためによりコストがかさむため、それが電気料金に反映されます。
電気代を節約するコツ
一度上がった電気代はなかなか下がりません。本格的に電気の需要が高まる夏や冬に向けて、電気代の節約を始めるのがいいでしょう。節約といっても、「暑さ/寒さを我慢する」という意味ではありません。我慢して電気代を節約しても、暑さや寒さで体調を崩したら、その分の医療費が発生することになり、却って損になります。
エアコンの温度設定を1度上げる、昼間は電気をつけない、シャワーの時間を短くするなど、日々の生活習慣で節電を心がけることも大切ですが、健康維持のための暑さや寒さを凌ぐための電気を確保できるような工夫を凝らすことも必要です。そのためにも、以下のような方法を検討してみてください。
エネルギー効率の高い製品を使用する
古い家電は今の家電と比べて電気消費量が高いため、エネルギー効率の良い家電や電灯に変えるだけでも、電力消費を抑えることができます。例えば、LED電球は通常の電球よりも節電でき、点灯時間も長くなります。
不必要な電力消費を避ける
スタンバイ状態でも電力は消費するので、使わない家電や電化製品の電源をこまめに切ることも節電につながります。電源タップで電源を一気に落とせると楽です。
また、冷蔵庫は壁から離して上に何も置かない、エアコンの掃除をするといった方法で、家電の電力効率を上げることも効果的です。
ピークタイムを避ける
オール電化であれば、時間帯によって電気料金を変動させる「時差電力制度」を導入していることが多いでしょう。その場合は、電力使用のピークタイム(昼間など)を避けて、深夜に電力を使用するよう調整するといいでしょう。