日本は少子高齢化がますます進み、2025年には1人の高齢者を1.95人が支えるといわれています。
そのため、国は健康寿命の延伸を目的としてサルコペニアとフレイルの予防に取り組んでいます。
サルコペニアとは
加齢に伴い筋肉量が減少し筋力や身体機能が低下している状態をさします。
転倒や骨折、寝たきりの原因となり、死のリスクも伴うため、メディアでも取り上げられるようになりました。
サルコペニアになるメカニズム
サルコペニアは加齢によって筋肉の増加に関係するホルモンの減少、筋肉を動かす細胞の死、ガンや糖尿病といった疾患による筋萎縮の要因があわさって発症します。
また、栄養不足や運動不足も一つの原因です。
サルコペニアの予防
サルコペニアにならないためには適度な運動とバランスのとれた食事、慢性疾患の管理など、心身の健康を維持することが大切です。
運動は上体起こしや腿上げといった筋力トレーニングが効果的。1週間に2回または3回行うことが例として挙げられています。
食事については和食が炭水化物、タンパク質、脂質をバランスよく取れますが、塩分が多めなので気をつけましょう。
サルコペニアを防ぐにはタンパク質を十分に取る必要はありますが、腎障害がある場合は医師の相談が必要です。
フレイルとは
日本老医学会が2014年に提唱した概念でFrailty(虚弱)の日本語訳です。
健康な状態と介護が必要な状態の中間にあたり、身体的機能、認知機能の低下が見られる状態をさします。
サルコペニアとフレイルどちらも加齢や栄養不足、身体能力の低下、慢性疾患などが挙げられますが、
サルコペニアが筋肉量の減少がターゲットに対し、フレイルは体重や倦怠感、活動量の低下などが概念に入っています。
サルコペニアやフレイルの予防には生活習慣の見直しが大切です。いざという時に始めようとしても、中々身につきません。
高齢者となる前に習慣にしておくと、筋肉量を維持できます。今から少しずつでも対策しておきましょう。